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茶釜

ちゃがま / Kama — Iron Kettle

湯を沸かす鉄の釜。煮え音は「松風」と呼ばれ、静かな茶室に響く音の主役です。
The iron kettle whose simmering voice, matsukaze, is the sound of the tea room.

点前道具鋳物炉・風炉

名前と種類 NAME & TYPES

正式名称茶釜(ちゃがま)/ 釜
英語名Kama / Iron Kettle
主な産地芦屋釜(筑前)・天明釜(下野)・京釜
季節の別冬=炉に掛ける大ぶりの釜 / 夏=風炉に掛ける小ぶりの釜

歴史 HISTORY

茶の湯釜は、南北朝〜室町期に筑前芦屋と下野天明という二大産地で発達しました。優美な文様の芦屋釜、荒々しい肌の天明釜はいまも名釜の代名詞です。

桃山時代には京都三条釜座の釜師が台頭し、利休の釜師・辻与次郎が「利休好み」の侘びた釜を確立しました。釜は「一国一城の主」と呼ばれるほど茶道具の中で重んじられ、席の格を定める道具とされています。

部位の名称 PARTS

  1. 1
    摘み(つまみ)・蓋
    蓋は唐銅や鉄。摘みの意匠も見どころ
  2. 2
    口(くち)
    湯を汲む口。姥口・広口など形が多彩
  3. 3
    鐶付(かんつき)
    釜を上げ下げする鐶を掛ける耳
  4. 4
    胴・肌
    鋳肌の景色。霰(あられ)などの文様
  5. 5
    底(そこ)
    傷みやすく、後年「底の入れ替え」も行われる

使い方 HOW TO USE

湯相を整える

炭や電熱で「松風」の煮え音になるまで湯を育てます。

汲む

柄杓で静かに汲み、注いだら釜に「置き柄杓」。蓋の開け閉めにも作法があります。

乾かす

使用後は湯を捨て、余熱で完全に乾燥。濡れたままの放置が最大の敵です。

中古で選ぶポイント BUYING SECONDHAND

漏れの確認

水を張って一晩置き、滲みがないか。小さな漏れは「金気止め」で直ることもあります。

錆の程度

表面の薄錆は育てられますが、内側の深い腐食は要注意。湯垢が育った釜はむしろ良品です。

底の状態

古釜は底の入れ替え(共底・替底)が普通。釜師による直しなら価値を損ないません。

蓋・鐶の有無

共蓋か替蓋か、鐶・釜敷が付属するかで実用性が変わります。

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