読みもの — SEASON
茶の湯の一年は、暦とともにめぐる。立春から大寒まで、節気ごとの道具合わせとしつらえの趣向を一枚のカレンダーに。
二十四節気は、太陽の動きで一年を二十四に分けた暦。茶の湯のしつらえは、この暦とともにめぐります。道具合わせに正解はありませんが、季節を半歩先取りするのが茶人の心得。節気ごとの定番の趣向を、一年のカレンダーにまとめました。
立春
りっしゅん
2月4日頃
春の始まり。逆勝手の大炉(2月)や、結び柳の名残に新春の気分を。花は椿に梅一枝。
雨水
うすい
2月19日頃
雪が雨に変わる頃。雛の趣向で貝合わせの香合、桃の絵の茶碗が愛らしい季節。
啓蟄
けいちつ
3月6日頃
虫が目覚める頃。炉の火を畳から離す釣釜に替え、春の野の意匠を茶碗に。
春分
しゅんぶん
3月21日頃
彼岸の頃。3月末の利休忌を意識し、侘びた道具組で静かな一服を。
清明
せいめい
4月5日頃
桜の盛り。炉に透木釜を掛けて火を隠し、桜の茶碗・花筏の棗を存分に。
穀雨
こくう
4月20日頃
春の雨が田畑を潤す頃。炉の季節の終わり、八十八夜の新茶に思いを寄せて。
立夏
りっか
5月6日頃
初風炉。しつらえ一新、青楓の絵に新緑の爽やかさを。茶壺の口切りから半年の折り返し。
小満
しょうまん
5月21日頃
万物が満ちる頃。新茶の季節、若葉の意匠と青竹の蓋置で瑞々しく。
芒種
ぼうしゅ
6月6日頃
梅雨の入り。紫陽花や蛍の意匠、雨音を楽しむ道具組を。
夏至
げし
6月21日頃
一年で最も昼が長い日。平茶碗と義山(ガラス)の水指で、目にも涼しい一服を。
小暑
しょうしょ
7月7日頃
七夕。梶の葉の趣向、葉蓋の点前で涼一味。朝茶事の季節が始まる。
大暑
たいしょ
7月23日頃
暑さの極み。名水点や洗い茶巾の点前で、水の涼を客に届ける。
立秋
りっしゅう
8月8日頃
暦の上の秋。残暑の中に秋草の意匠をひとつ忍ばせるのが心憎い。
処暑
しょしょ
8月23日頃
暑さがおさまる頃。虫の音、武蔵野の意匠。棗に薄の蒔絵を。
白露
はくろ
9月8日頃
露が白く光る頃。月の意匠が主役に。土物の茶碗で秋の気配を。
秋分
しゅうぶん
9月23日頃
名月の頃。風炉を畳の中央に寄せる「中置」で、火をすこし客に近づける。
寒露
かんろ
10月8日頃
露が冷たくなる頃。中置の続き、実りと紅葉の意匠を。
霜降
そうこう
10月23日頃
風炉の名残。破れ風炉に侘びた道具を合わせ、一年で最も渋い茶を楽しむ。
立冬
りっとう
11月7日頃
炉開き・口切の茶事。茶人の正月。新しい茶壺を開け、善哉で祝う。
小雪
しょうせつ
11月22日頃
初時雨の頃。照葉や初雪の意匠、織部の沓茶碗が映える。
大雪
たいせつ
12月7日頃
本格的な冬。日が短く、夜咄の茶事へ。短檠の灯りで囲む一服。
冬至
とうじ
12月22日頃
一陽来復。柚子の香合で無病息災を願い、太陽の還りを祝う。
小寒
しょうかん
1月6日頃
寒の入り、初釜の季節。結び柳に嶋台茶碗、晴れやかな正月のしつらえ。
大寒
だいかん
1月20日頃
寒さの極み。筒茶碗に絞り茶巾の点前で、湯気ごと温かさを差し出す。
炉と風炉の替わり目やしつらえの基本は「炉と風炉のしつらえ」のページで詳しく解説しています。